エムティ精工株式会社
企業広報部
日本 NMT 7010 ACEGA/P4A 精密アンギュラ玉軸受 25° 全鋼無シール単体主軸軸受
1 製品型式・記号解説
型式:7010 ACEGA/P4A
記号定義
7010:70 シリーズ軽量型精密アンギュラ玉軸受基本寸法
ACE:25° 接触角
GA:上位選別単体、端面高さ・内部すきま二重選別、現場組合せ用
P4A:精密公差等級 P4A
備考:HC 記号なし=全鋼仕様(鋼軌道輪+鋼球、ハイブリッドセラミック非対応)
主要寸法
内径 d:50 mm
外径 D:80 mm
幅 B:16 mm
接触角:25°
構造:単列無シール単体軸受
転動体:高炭素クロム軸受鋼球
輪素材:高炭素クロム軸受鋼
出荷形態:上位選別単体、同一ロット内で DB/DF/DT 現場組合せ自在
初期潤滑剤:無し
コーティング:無し
備考:定格荷重・限界回転数の公式資料は SKF へご請求ください。
製品全仕様
接触方式:2 点接触
軸受列数:単列単体軸受
組合せ形式:GA 選別単体、現場にて DB 背中合わせ・DF 向かい合わせ・DT 直列組合せ対応
精度等級:P4A 精密級
素材:全鋼軸受(鋼軌道輪+鋼製転動体)
シール:無シール開放型
備考:25°ACE 接触角により半径剛性と軸方向負荷能力を均衡させ、フライス・研削複合荷重に適合。全鋼構造は製造技術が確立しコスト優位性が高い。GA グレードは統一選別管理により同一ロット内端面高さのばらつきを抑え、現場シム調整による予圧設定が容易。開放構造はシール摩擦抵抗がなくオイルエア潤滑に適合、事前充填グリスなしのため独立主軸潤滑ユニットが必要。セラミックボールの絶縁特性を持たないため、軸電流が発生する環境では電食損傷が発生しやすい。電食リスクのある現場は 7010 ACEGA/HCP4A ハイブリッドセラミック型式へ切り替え推奨。組合せ時は同一ロット GA 軸受を選定。開放型に防塵機構がないため装置側にラビリンスまたはエアカーテン防塵を設置する。
2 製品構造・運転特長
日本 NMT 7010 ACEGA/P4A は 7010 サイズ 25° 全鋼超精密アンギュラ玉軸受単体。内外輪・転動体すべて高炭素クロム軸受鋼製、超精密鏡面研削を実施。GA 選別基準に従い端面高さ・内部すきまを厳格管理し、同一ロット内での組合せ信頼性を確保。
鋼製転動体は負荷容量が安定し、中高速の一般切削条件に適応。単体出荷品で工場固定組合せなし。主軸の受力状況に応じ DB 双方向荷重配置、DF 高剛性配置、DT 一方向重荷重直列配置を自由選択可能。電食リスクの少ない汎用彫刻フライス主軸、中小型マシニングセンタ主軸、一般 NC 内外円研削盤主軸などに幅広く採用される。
3 核心性能メリット
1. 25°ACE 接触角:半径剛性と軸方向負荷能力を両立、複合切削荷重に適応。
2. 成熟全鋼構造:負荷安定、ハイブリッドセラミック軸受と比較し調達コストが低い。
3. P4A 高精度等級:回転振れを厳しく管理、中高速域で加工精度を安定維持。
4. GA 上位選別単体:寸法ばらつきが小さく、同一ロット内で DB/DF/DT 各種現場組合せに対応。
5. 無シール開放設計:シール摩擦損失なし、オイルエア高速強制潤滑に最適。
5 組立仕様・使用基準
5.1 組立環境・操作規範
P4A 精密軸受は防塵クリーン環境で組立を実施。軸・ハウジング嵌合面のバリ、金属異物を完全除去。制御熱嵌め工法を優先し加熱温度を厳守。軸受輪・転動体を直接叩くことを禁止。組合せ用途には同一ロットの GA 軸受を選定する。
5.2 組合せと予圧説明
本製品は上位選別単体で工場事前組合せ品ではない。DB/DF/DT 配置および予圧グレード(L1/L2/L3)は現場シム調整により設定。高速運転時は過大予圧を避け、組立後に主軸温度上昇・振動測定を実施し焼き付きを防止。双方向交番荷重は DB/DF、持続一方向大荷重は DT 直列配置を推奨。
重要注意:軸電流が発生する電気主軸では全鋼軸受に電食孔食が発生しやすい。該当環境は 7010 ACEGA/HCP4A ハイブリッドセラミック型式へ変更する。
5.3 潤滑マッチング方案
事前充填潤滑剤なし。間欠中高速運転は高速主軸専用グリス使用可。長時間連続高速運転の場合、摩擦熱を排出するためオイルエア強制循環潤滑を必須とする。異種潤滑剤の混合を禁止、潤滑配管を定期点検する。
5.4 回転数パラメータ備考
同寸法ハイブリッドセラミック軸受より限界 DN 値が低い。軸方向負荷・冷却状況に応じ安全余裕を確保し、定常高負荷時は最高運転回転数を適宜低下させる。
6 日常メンテナンス・トラブル診断
組立完了後多段階低速慣らし運転を実施、温度上昇・振動が安定してから定格回転数まで昇速。開放型軸受に内蔵防塵機構がないため装置防塵システムを省略不可。
潤滑を持続供給しドライ摩擦運転を禁止。異常昇温、異音、振動急増が発生した場合、潤滑供給状況、組立同軸精度、予圧量、負荷条件、防塵装置健全性を順次確認する。