エムティ精工株式会社
企業広報部
日本 NMT 71901 CE/HC P4AH 接触角 15° 単列ハイブリッドセラミック超精密アンギュラ玉軸受 ISO P4AH 高精度開放型 直接オイルエア潤滑対応高速ミニチュア主軸軸受
1 製品型式・記号解説
型式:71901 CE/HC P4AH
記号定義
71901:719 ミニチュア超軽量シリーズアンギュラ玉軸受基本寸法
CE:高速 E 型内部形状、限界回転数と負荷能力を両立
HC:ハイブリッドセラミック、鋼製内外輪+窒化ケイ素セラミック転動体
P4AH:ISO P4AH 超精密公差等級、内部流路を最適化し直接オイルエア潤滑に適応;単体仕様、工場 2 連ラッピング加工なし
出荷形態:単体独立軸受、ペアシリアル番号なし。精密間座により DB/DF/DT 組立可能
重要留意点:本軸受は単体出荷で工場ペア研削は実施されていません。同型式 2 個を直接突合せ組立しても予圧の均一性を保証できません。安定した組立精度を得るには同精度級精密間座を使用し、必要に応じ間座端面ラッピング調整を行ってください。P4AH は標準 P4A と比較し軸受内部のオイル流通性を改善し、持続的なオイルエア潤滑仕様主軸に推奨されます。
主要基礎仕様
内径 d:12 mm
外径 D:24 mm
幅 B:6 mm
公称接触角:15°
構造形式:単列開放型アンギュラ玉軸受、単体独立出荷
内部設計:高速 E タイプ
転動体:窒化ケイ素セラミックボール;内外輪:高炭素クロム軸受鋼(ハイブリッドセラミック構造)
輪構造:一体型内輪、一体型外輪
シール:開放型、シール部品なし
表面コーティング:無し
初期充填潤滑剤:無し
特長:内部流路最適化、直接オイルエア潤滑に適する
基本動定格荷重:2.16 kN
基本静定格荷重:0.88 kN
許容回転数
グリス潤滑:109,000 r/min
オイルエア潤滑:165,000 r/min
接触形式:2 点普通接触
軸受列数:単列
ペア仕様:工場ペアセットなし、予圧・軸方向隙間事前設定無し
精度等級:P4AH
製品正味重量:0.01 kg
新品参考炭素排出量:0.04 kg CO₂e
eClass コード:23-05-08-03
UNSPSC コード:31171531
同シリーズ末尾記号比較
71901 ACD/P4A:接触角 15°、全鋼ボール、標準 P4A
71901 CE/HC P4A:接触角 15°、ハイブリッドセラミック、汎用 P4A
71901 CE/HC P4AH:接触角 15°、ハイブリッドセラミック、流路最適化 直接オイルエア潤滑対応(本型式)
71901 CE/HC/P4AQ:工場 2 連ペアハイブリッドセラミック軸受セット
CE/HC 25° 接触角型式:軸方向剛性向上、軸荷重が大きい用途向け
2 製品構造・運転特長
日本 NMT 71901 CE/HC P4AH は 719 シリーズミニチュアハイブリッドセラミック超精密アンギュラ玉軸受で、15° 低接触角+高速 E 型内部形状を採用。一体型鋼製輪は安定化熱処理と多段階超精密鏡面軌道研削により、超高回転域の振動・騒音を抑制します。
低密度窒化ケイ素セラミック転動体は極限回転時の遠心力を低減し軌道の昇温を抑え、セラミックの絶縁特性によりモータ主軸に多発する電食を防止します。P4AH の核心改良点は内部流路最適化で、オイルエア混合気体が軸受内部をスムーズに流通し、連続的な直接オイルエア供給に対応し、摩擦熱の除去効率を高めます。
無シール開放構造によりシール由来の摩擦損失がなく、単体出荷のため装置メーカーは DB 背面合わせ、DF 正面合わせ、DT 直列配置を自由に選択し、精密間座で予圧を調整可能。長時間高回転でオイルエア潤滑を採用する小型主軸に最適な型式です。
3 核心性能メリット
1. 15° 低接触角 E 型高速設計:転動体の軌道が限界回転用途に適合し遠心影響が小さく、最高回転数を重視する機器に適します。
2. HC ハイブリッドセラミック転動体:軽量セラミックボールは連続超高回転時の発熱を抑え、耐摩耗性・電食耐性に優れ主軸連続運転時間を延長します。
3. P4AH オイルエア潤滑向け最適化:内部流通構造が改良されオイルエアの通気がスムーズ、直接オイルエア連続供給に対応し、長期オイルエア環境下で標準 P4A より優れた性能を発揮します。
4. ISO P4AH 超精密公差:回転精度が高く寸法のばらつきが小さく、小型精密主軸の厳しい精度要求に応えます。
5. 無コーティング・開放無シール仕様:シールによる抵抗がなく潤滑剤の出入りが妨げられず、オイルエア潤滑システムと完全に適合します。
6. 単体自由組立方式:工場固定ペア制限なし、精密間座により多種組合せが構成可能で試作機・受注生産小型主軸開発に適します。
5 組立仕様・使用基準
5.1 組立環境・操作規範
P4AH ミニチュア超精密軸受は恒温防塵クリーン作業台で組立を推奨します。軸、ハウジング嵌合面の微細バリ、粉塵を完全除去。制御熱嵌め工法を優先、軸受輪を直接叩くことを禁止。ミニチュア軸受は軌道圧痕が発生すると早期損傷に至りやすい特徴があります。
重要留意点:本製品は単体軸受で工場ペア研削は行われておりません。2 個直接突合せ組立では均一な予圧が得られないため、同精度級精密間座を併用し、必要に応じ間座端面ラッピングを実施してください。
5.2 組合せ・予圧説明
出荷状態:単体個別梱包、ペア番号なし
選択可能組立形式:DB 背面合わせ / DF 正面合わせ / DT 直列
選定目安:
長時間運転、装置にオイルエア潤滑システム搭載 →本 P4AH 型式優先;
間欠運転、グリス潤滑使用 →標準 P4A バージョン選択可;
軸方向推力が大きく高軸剛性必要 →25° 接触角 CE シリーズ;
量産標準機で間座ラッピング工程を省略したい →工場 2 連ペア軸受セット;
主軸漏電リスク、連続超高回転運転 →HC ハイブリッドセラミック仕様。
5.3 潤滑マッチング方案
軸受内部に事前充填グリスはありません。
標準運転:高品質高速グリスで短期運転可能;
長時間無停止、回転数上限付近運転:直接オイルエア潤滑を強く推奨。P4AH 内部流道が最適化されており、標準 P4A 軸受と比較し潤滑・熱交換性能が向上します。
潤滑配管に精密フィルタを設置し、微小硬質異物は鏡面軌道を損傷させます。異種潤滑剤の混合使用を禁止します。
5.4 回転数使用上の留意点
記載回転数は理論上の許容限界値です。実機適用時に安全余裕を確保し、主軸冷却構造を十分設計してください。開放型軸受に防塵・防液機構はないため、ハウジングに外部ラビリンスシールまたは軸シールを設置し、異物侵入によるアブレッシブ摩耗を防止します。
6 日常メンテナンス・トラブル診断
組立完了後低速多段階慣らし運転を実施し、昇温・振動を監視、各指標安定後に定格回転数まで昇速します。ミニチュア軸受は熱容量が小さく温度上昇が速いため、急激な昇温が確認された場合は直ちに停止し点検を実施してください。
異常時点検順序:オイルエア供給圧力・流量安定性、潤滑油清浄度、組立同軸精度、予圧過大、粉塵・切削液侵入、主軸漏電による電食。
ミニチュアハイブリッドセラミック軸受の代表的損傷形態:異物による軌道圧痕、潤滑供給不足による過熱、過剰予圧による疲労促進、電食による孔食、芯ずれによるエッジ荷重。定期点検体制を構築し、主軸の突発異音・焼付きトラブルを事前回避します。